MENU

TEL.052-701-1021

TEL.052-701-1021

休診日/日・木・土午後・祝祭日

TOP

ニュース・お知らせ NEWS

生活習慣病

管理栄養士が教える!高尿酸血症の食事で気を付けること

高尿酸血症の食事
2020.08.28
生活習慣病

摂取エネルギーの適正化

肥満やメタボリックシンドロームは尿酸値をあげる原因のひとつです。自分に合った1日の適正エネルギー量を把握し、エネルギーをとりすぎないようにしましょう。

さらに、夜遅い夕食はさけて、早食いやドカ食い、欠食によるまとめ食いのような食べ方はせず、1日3回の食事を規則正しく、主食・主菜・副菜を組み合わせてバランス良く食べるようにしましょう。

肥満度

*BMI(Body Mass Index)=体重 kg÷身長m÷身長m

BMI⇒18.5未満:低体重 18.5以上25未満:普通体重 25以上:肥満

標準体重

*標準体重 =身長m×身長m×22

1日の適正エネルギー量

エネルギー量(㎉)=標準体重(㎏)×25~30㎉

プリン体の過剰摂取制限

尿酸値を下げるには、食事から摂取するプリン体の量を減らすことが重要です。

プリン体は肉類や魚介類をはじめ、ほとんどの食品に含まれており、特に肉や魚の内臓、魚の干物、乾物、珍味などに凝集されています。

プリン体の摂取量は1日400㎎以下にするようにしましょう。(日本人の1日の平均プリン体摂取は150mg程度といわれている)

しかし、高プリン体食品の代表であるレバーは、鉄分や良質のタンパク質を含み、イワシやカツオには必須脂肪酸のEPAやDHAが含まれています。

高プリン体食品だから避けるべきと考えて栄養バランスがくずれてしまうよりは、摂取量に注意をして上手に選択することが大切です。

食品名

1人前又は1食分の分量

プリン体含有量(㎎)

《肉類》

豚レバー

レバー2串(50g)

142

豚ロース

ロースカツ150g

136

豚バラ

80g

61

豚ヒレ

80g

96

鶏レバー

レバー2串(50g)

156

鶏肉ささみ

80g

123

鶏手羽

2本分(80g)

110

鶏むね

80g

113

鶏もも

80g

98

牛もも

80g

89

牛ヒレ

ヒレステーキ150g

148

牛肩ロース

80g

72

牛肩バラ

80g

62

ボンレスハム

2枚(20g)

15

ウインナーソーセージ

3本(30g)

14

《魚介類》

アンコウ肝

50g

200

イサキの白子

50g

153

タラの白子

30g

168

カズノコ

60g

13

タラコ

1/2腹(40g)

48

カキ

3個(60g)

111

アサリ

5個(25g)

36

車エビ

3尾(80g)

156

大正エビ

2尾(50g)

137

タラバガニ

100g

100

ズワイガニ

100g

136

スルメイカ

1/2杯強(100g)

187

まだこ

80g

110

マイワシ干物

丸干し2尾(20g)

61

マイワシ

1尾(100g)

210

マアジ干物

中1尾(90g)

222

マアジ

中1尾(150g)

249

サンマ干物

1尾(130g)

272

サンマ

1尾(150g)

233

カツオ

切り身(80g)

169

マイワシ

2尾(80g)

168

かまぼこ

4枚(80g)

21

マグロ

切り身(80g)

126

ヒラメ

切り身(80g)

107

マダイ

切り身(80g)

103

マサバ

切り身(80g)

98

ブリ

切り身(80g)

97

《野菜》

干しシイタケ

5枚(10g)

38

えのきだけ

50g

25

ピーマン

50g

35

かぼちゃ

50g

28

ほうれん草

40g

21

枝豆

50粒(40g)

19

じゃがいも

中1個(100g)

6

《海藻類》

海苔(乾燥)

3g

18

わかめ

2g

5

ひじき

2g

3

《大豆製品》

大豆

20g

35

豆腐

1/3丁(100g)

31

豆乳

200g

44

納豆

1パック(40g)

46

《乳製品》

プロセスチーズ

25g

1

牛乳

200㎖

0

卵(鶏卵)

小1個(50g)

0

《主食》

豚骨ラーメン

麺+スープ

114

精白米

1合(150g)

39

参考文献:新セミナー生活習慣病

尿をアルカリ化する食品の摂取

尿のphは食事の影響により変化します。余分な尿酸の約7割は尿から排泄されるといわれていますが、高プリン体食には尿の酸性度を高める傾向のものが多く、尿が酸性になると尿酸が溶けにくくなり、尿路結石を招く可能性があります。そのため、尿をアルカリ化にすることで尿酸の溶解度を高め、排泄されやすいようにします。

海藻や野菜、きのこ類、イモ類などのアルカリ化食品を毎日積極的にとりましょう。また、牛乳(低脂肪)や日本茶なども同じ効果がありますのでおすすめです。

尿をアルカリ化する食品

アルカリ度

酸度

尿を酸性化する食品

ひじき・わかめ

高い

卵・豚肉・さば

こんぶ・干しシイタケ・大豆

矢印

牛肉・あおやき

ほうれん草

かつお・ほたてがい

ごぼう・さつまいも

精白米・ぶり

人参

マグロ・さんま

バナナ・里芋

あじ・かます

キャベツ・メロン

いわし・かれい

大根・かぶ・なす

あなご・芝エビ

じゃがいも・グレープフルーツ

低い

大正エビ

引用元:高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン

十分な水分の摂取

充分な水分の接種

水分をたくさんとって尿量を増やすと尿酸の排泄がスムーズになります。

1日2ℓの水分量を目安に補給していきましょう。飲み方としては、一度に大量に飲むことなく、起床時や就寝前、入浴時、空腹時、大量に汗をかいた時、運動した時、気温が高い時、利尿作用があるアルコールを飲んだ時など、意識をしてこまめに飲むように心がけましょう。

水以外に麦茶や緑茶などもおすすめですが、果糖の多いジュースや清涼飲料水、スポーツドリンクなどは糖分を摂りすぎて、エネルギー摂取の過剰になりやすいためお控えください。

アルコールの摂取制限

ビールにはプリン体が多く尿酸値をあげるというイメージをお持ちの方が多いかもしれませんが、じつはアルコール自体に尿酸値をあげる働きがあります。

アルコールは体内に尿酸を増加させると共に、尿中への尿酸の排泄を抑えて尿酸を体内にとどめます。さらに、アルコールの利尿作用により尿酸は濃縮され、ここに食物由来のプリン体が上乗せされて尿酸値が高くなるのです。

アルコールと尿酸値

引用元:アルコールと痛風 | e-ヘルスネット(厚生労働省)

ですから、できればアルコールを飲まないようにするのが一番です。

飲む際の注意点として、アルコールの量を減らす、プリン体をあまり含まない蒸留酒(ウイスキー、ブランデー、焼酎など)やプリン体カットの商品を選ぶといったことに気を付けましょう。

また、プリン体の量の多少とは別に、習慣的な過剰飲酒は肝臓でのプリン体の代謝を促進してしまうため、適量を守ることが大切です。

さらに、お酒のおつまみは高プリン体食品が多いのも注意するポイントです。

アルコールの1日の適正量(純アルコール約20g)

ビール:500ml、日本酒:1合、焼酎(35%):1/2合、ワイン:グラス2杯、

ウイスキー・ブランデー:ダブル1杯、缶酎ハイ:1.5缶

アルコール飲料

分量

プリン体含有量(㎎)

地ビール

350㎖

16~58

ビール

350㎖

12~34

発泡酒

350㎖

0~14

日本酒

180㎖

3

ブランデー

50㎖

0

ワイン(赤)

200㎖

0

ワイン(白)

200㎖

0

焼酎(25%)

90㎖

0

ウイスキー

60㎖

0

梅酒

90㎖

0

参考文献:新セミナー生活習慣病 他

プリン体を減らす調理方法

プリン体は水溶性で水に溶ける性質があります。そのため、食材を”煮たり”、”ゆでたり”すると煮汁にプリン体が流れ、約3分の2程度を減らすことができるといわれています。

“煮る”・”茹でる”の調理方法を積極的に利用し、プリン体が溶け出している煮汁やスープは食べないように注意しましょう。特に、とんこつや煮干しなどでだしをとったスープやエキス、魚の水煮缶の汁などには気を付けましょう。

高尿酸血症の治療についてはこちら

今村 智美  管理栄養士

あなたらしさを生かした健康づくりのご提案と、笑顔で取り組める継続的なサポートをご提供します。 食事療法にはあまり関心がないという方も一度、食事や栄養について一緒に考えましょう。

詳細なプロフィールはこちら >

ご予約はこちらRESERVATION

Web・お電話からご予約いただけます。

  • Webでのご予約

    2ヶ月先から診療時間の30分前までご予約が可能です。Webからのキャンセルは前日の17時30分まで受け付けております。それ以降のキャンセルはお電話でご連絡ください。

  • お電話でのご予約

    お電話の受付時間は診療時間内となっております。
    外来診療時間:9:00~12:30、14:30~17:30
    休診日:木曜、土曜午後、日曜祝日

注意事項

  • 待ち時間の短縮のため、受診される際は可能な限り事前のご予約をお願いいたします。
  • 1型糖尿病でインスリンポンプ治療中の方は、お電話でご予約をお願いいたします。
    こちらで手続きにお時間を要することがありますので、診察の1週間程度前までにご連絡をお願いいたします。

生活習慣病の記事一覧はこちら