健康寿命をのばすために【おいしく減塩1日マイナス2g】
- 2020.09.16
- 健康管理
「健康寿命をのばしましょう。」をスローガンに、国民全体が人生の最後まで元気に健康で楽しく毎日が送れることを目標とした厚生労働省の国民運動です。運動、食生活、禁煙の3分野を中心に、具体的なアクションの呼びかけを行っています。
3回目の今回は、「おいしく減塩1日マイナス2g」についてお話します。
“減塩”の重要性を耳にするようになってから、食塩摂取量の基準がどんどんきびしくなってきています。
長い間、日本人の食塩摂取の基準量は成人1日あたり10g未満とされてきました。
それが2005年に女性だけ8g未満に引き下げられ、2015年からは男性8g未満、女性7g未満となり、2020年の4月からは、男性7.5g未満、女性6.5g未満となりました。
世界保健機関(WHO)では、世界中の人々の食塩摂取目標量を1日5gとしています。ちなみに、アメリカは6g未満とされているそうです。
お塩は天然の防腐剤として長く日本人の食に利用されてきました。また、”いい塩梅”といわれるように、料理の美味しさはわずかな塩加減で決まります。
減らさなくてはいけないお塩だけど、上手にとりいれたいのがお塩です。そんなお塩と仲良く付き合っていくコツをお教えしたいと思います。無理なく減塩することで健康寿命を延ばしましょう。
塩分以外の要素で味に深みを
出汁や香辛料、香味野菜を活用することで塩分以外で味に深みを出すことができます。
- 旨味成分を活かす(鰹節・昆布、干しシイタケや干し貝柱、きのこ類など)
- 酸味を利かせる(レモンやすだちの柑橘類、黒酢やワインビネガーなどのお酢類)
- 辛味を利かせる(唐辛子、ワサビ、胡椒など)
- 香辛料を利かせる(山椒、カレー粉などスパイスなど)
- 風味を活かす(胡麻やクルミなどのナッツの香ばしさ、ごま油やオリーブオイルの香り,素材に焼き色を付けて香ばしくなど)
- 香味野菜を活かす(シソ・みょうが・生姜・ニンニク・ネギ、ハーブ類など)
調理を工夫して適塩に
具をたくさん入れたり、旬の食材を使ったりするなど調理を工夫することで塩分を減らすことができます。
- 和風の料理にも牛乳などを使ってコクをだす
- 味噌汁などの汁物は具沢山にする
- 煮物や汁物は最後に醤油(煮詰めすぎ注意)
- 旬の素材や新鮮な材料を選ぶ(素材本来の美味しさを味わえる)
- 見た目より塩分が多い加工食品に注意(ハム・ソーセージ、チーズ、練り製品など)
- 味にメリハリをつける献立作り(主菜が濃い味なら、副菜は控えめな味に)
塩分を摂り過ぎない食べ方
食べ方を工夫することで塩分のとりすぎを防ぐことができます。
- 麺類の汁やスープは残す
- 味付けを確認してから調味料をつかう(食べる前から塩や醤油をかけない)
- 野菜や海藻などのカリウムが多く含まれる食品を選ぶ(体内の余計な塩分を排出)
- 適温で食べる(温かい料理は温かいうちに、冷たい料理は冷たいうちに)
まとめ
人が感じる味の7割は嗅覚によるものとも言われています。おいしそうな見た目や食感など五感をフルに活かし、食べることに集中することも減塩につながりそうです。
食材の味を生かしたり食べ方を工夫したりすることで、おいしく無理なく減塩し、健康寿命を延ばしましょう。