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健康管理

健康寿命をのばすために【食事をおいしく、バランスよく】

健康寿命を延ばす食事
2020.09.16
健康管理

“スマート・ライフ・プロジェクト”という言葉をご存知でしょうか。

「健康寿命をのばしましょう。」をスローガンに、国民全体が人生の最後まで元気に健康で楽しく毎日が送れることを目標とした厚生労働省の国民運動です。運動、食生活、禁煙の3分野を中心に、具体的なアクションの呼びかけを行っています。

ここでは、4回にわたり「食事をおいしく、バランスよく」、「毎日プラス1皿の野菜」、「おいしく減塩1日マイナス2g」、「毎日のくらしにwithミルク」をテーマにお話しをしていきたいと思います。

食事をおいしく、バランスよくとって健康寿命を延ばそう

1回目は、「食事をおいしく、バランスよく」についてです。

“食事はバランスよく”、”バランスのととのった食生活”などと耳にすることがあります。栄養バランスの良い食事をとることで健康寿命を延ばすことが期待できます。

では、栄養バランスがととのった食事とはどういうことでしょうか。

主食に主菜、副菜、汁物といった献立をそろえることを思い浮かべる方、ビタミンやミネラル、たんぱく質などの栄養素の観点から考える方もいらっしゃると思います。

では、『五味五色五法』という考え方をご存知でしょうか。

食卓の風景を思い出して下さい。どのような味付けがありますか。醤油味、みそ味、トマト味などなど、和風洋風中華風エスニックといろいろな味付けがありますが、いつも同じような味付けということはないでしょうか。

色合いはどうでしょう。赤や黄、緑などの色とりどりの食卓になっているでしょうか。何か一つや二つの色だけに偏ってはいませんか。

調理の仕方はどのようなものがありますか。揚げ物が続いていればカロリーオーバーになり、煮物の頻度が多ければ、糖分や塩分が多くなりがちになります。

この『五味五色五法』はもともと中国の陰陽五行説からきているといわれ、和食の料理は、この定式を基本に作られているとのことです。

”五味”をとりいれた食べ方で調味料のバランスを整える

和食の基本調味料

五味とは「甘味・酸味・辛味・苦味・塩味」の5つの味覚のこと。

和食調味料の基本「さ・し・す・せ・そ」にあたる、「砂糖・塩・酢・しょうゆ・みそ」の味になります。これらの味のどれかに偏ることなく、さらには旨味やスパイスなどを利用することも大切です。

いつも同じような味付けにすると、同じような食材を選びがちになります。味の幅をひろげることで、使う食材の幅も広がり、料理の幅もひろがります。

五味のバランスを意識することで塩分や糖分の取りすぎを防ぐことができ、健康寿命を延ばすことにつながります。

”五色”のいろどりで栄養バランスの整った食事を

栄養バランスの良い食事

五色は「白・黄・赤・青(緑)・黒」を表し、食材の色と照らし合わせて考えます。

例えば、

赤:トマト、にんじん、赤ピーマン、鮭、エビ、肉類

青(緑):きゅうり、ピーマン、青菜(ほうれん草・小松奈など)、ブロッコリー

黄:かぼちゃ、トウモロコシ、じゃがいも、さつまいも、卵

白:だいこん、ねぎ・玉ねぎ、れんこん、カブ、ごはん、パン、練り製品(はんぺん・ちくわ)

黒:黒まめ、黒ゴマ、ごぼう、海藻類、きのこ類、こんにゃく

食事をするうえで、❝いろどり❞が良い食事は食べる前から美味しそうと感じて食欲が増します。さらに、❝いろどり❞を楽しみながらじっくりと味わうことで消化が促されます。食材それぞれの色には色そのものが持つエネルギーがあり、それを感じ取ることができると言われています。例えば、赤色は食欲を刺激し、温かさを感じるとのことです。

野菜一つとってもいろいろな色の野菜があります。肉や魚にも赤身や白身などがあり、色によって様々な特徴があるため、いろいろな色の食材をとりいれて食べることが重要になります。

”五法”でエネルギーのとりすぎを抑える

調理法

五法とは「生・煮る・焼く・揚げる・蒸す」という調理法です。

同じ食材でも調理の仕方によってエネルギー量がかなり大きく変わってきます。

以下の順番の調理法でエネルギー量をダウンする事ができます。

【揚げる>炒める>煮る>蒸す>網焼き>茹でる>生】

ご存じの通り、「揚げる」は油料理ですから、揚げ物料理が続けばカロリーがオーバーになります。「網焼き」にすれば、脂身の多い食材であれば、脂がおちてよりカロリーダウンにつながります。「生」は素材そのものを味わい、食材の酵素も取り入れることができます。

簡単にできる調理法だけに頼らず、電子レンジやトースターなどをうまく活用しながら、様々な調理法で変化をつけて楽しんで料理しましょう。

さらに、外食やテイクアウトをするメニューにおいても、どのような調理法で作られているかを理解して選ぶことも大切です。前述のとおり、揚げ物が多いメニューであればエネルギー量(カロリー)が高くなります。商品に掲載されている栄養成分表示を確認すればいろいろな情報を得ることができますので、積極的に活用しましょう。

まとめ

食事のバランスは様々な視点から考えることが大切です。食事は毎日のことですから、無理なく楽しんで続けられる事も忘れてはいけません。継続してバランスの良い食事を心がけることで、健康寿命を延ばすことにつながります。

今回ご紹介した『五味五色五法』の考え方も、健康維持の1つの方法としてとりいれてみてはいかがでしょうか。

第2回「健康寿命をのばすために【毎日プラス1皿の野菜】」はこちら

今村 智美  管理栄養士

あなたらしさを生かした健康づくりのご提案と、笑顔で取り組める継続的なサポートをご提供します。 食事療法にはあまり関心がないという方も一度、食事や栄養について一緒に考えましょう。

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